草との共存

今年は、田んぼにコナギが沢山生えている。
田んぼにはよく生える草で、背は高くないけど田んぼ一面に土が見えなくなるほど繁茂してしまうこともあり “強力な雑草” と言われている。
除草剤を使えば生えなくなるけど、除草剤は使いたくない、手で取るしかない。
昨年もだいぶ手で取った。
取りながらずっと考えていた。
こうやって手で取ることが本当に永続的な除草対策になるのだろうか。
たくさんの時間と労力を使い草を取ることは、自分自身は頑張ったという満足感みたいなものがあるが、この姿を見た人が「自分も無農薬でお米を作ってみよう」と思うだろうか。
お米づくりは雑草との闘い ということが良く言われる。
無農薬栽培では、その闘いの手段としていろいろな方法が実践されているが、どれも対症療法のような気がする。
草との闘い ではなく 草との共存 と考えたい。
永続的な除草対策は、そもそも草がほとんど生えないような田んぼにすることだと思う。
そうなってこそ無農薬でお米を作りたいという人が増えていくと思う。
今年とくにコナギが増えた原因として思い当たることがある。
もしかしたらこのコナギたちは、よりお米が育ちやすい田んぼに改善するために頑張ってくれているのかもしれない。
コナギを敵対視しないで「一緒に力を合わせて良いお米を育てようね」と、無理やりにでもそういう思いでコナギたちを見ることにしよう。

条間は手押しの除草機(田車)を押しているのでほとんど草がないが、株間にはコナギが一杯です。今は葉が細いですが、もう少しすると葉の幅が広くなってきてやがて小さな紫色の花が咲きます。